スタジオブロス TECH BLOG

スタジオブロススタッフからの最新ツール情報やチュートリアル・TIPSなどを紹介します

Unreal Engineに新たに搭載されたAIのアシスタント機能のご紹介

こんにちは

スタジオブロスです。

ついにUnreal Engine 5.7のPreviewEpic Games Launcherで公開されましたね。
ということで個人的にかなり気になっていたAI Support Pluginを早速試してみます。

AI Support Plugin

まず、Epic Games LauncherからUE 5.7のPreviewをダウンロードしダウンロードが終わったらThird Personのテンプレートを作成してAI Assistantの機能をONにします。

 

Checkboxにチェックを入れてRestart Engineをする

再起動後にWindowの下にAI Assistantが出現するのでそちらを押す。
Alt + F1でも開くことが出来ます。

AI Assistantの場所を表している画像

 

まず、AI Assistantに関してのRoadmapをチェックしましょう。

https://portal.productboard.com/epicgames/1-unreal-engine-public-roadmap/c/2168-ai-assistant-experimental-?&utm_medium=social&utm_source=share

上記リンク内には The AI Assistant will be available at the release of UE 5.7.0, not available in UE 5.7 Preview 1.(2025年9月2日更新)
となっていますが、現状PluginをONにすると使うことが出来ます。

Roadmapではステップバイステップのタスクに関しての説明等に特化している点と、コードの自動生成が出来る点などなどが挙げられています。

そのため、今のところ実際にアセットなどに変更を反映する作業は人間、AIはそのやり方を教えてくれるという線引きです。

ためしに、一旦その線引きは無視して緑色になっているマテリアルをAIに他の色に変更するように指示を出してみましょう。

Meshを選択してマテリアルの色を変更するように指示している様子

今回は英語で、Can you modify the currently selected material color to white?と聞きました。直訳すると現在選択されている材質の色を白に変更できますか?です。

返答は、下記のように返ってきました。

AIの返答

C++ソースコードが生成されました。RoadmapではCopy and Pasteで使用できるワークフローと記載があったため意図したとおりCopy and Pasteで使用できそうなコードが返ってきていますね。C++コードで動くかどうかなどはまた別の機会に詳しく試します。
次にAI自身がMaterial Editorを開くことが出来るか聞いてみましょう。

I do not write the code, and we are looking for a solution to change the color by using the material editor. Can you open the material editor that I currently selected?

Material Editorに対しての返答

返答自体はやはりマテリアルの色を変更する方法でした。UE5.7 Previewでは内部のトレーニングに使われているversionはUE5.6のようです。また、Content BrowserといったUE初級の専門用語はどうしても出てきてしまうので、利用する人は最低限のUE基礎知識が必須です。やはりUserが詳細パネルで選択しているAssetの情報へのアクセスや自動でEditorを開くといったことは今のところ出来ませんでした。

アクセスが出来ないことを示している様子

画像の文字が小さいので下記に全文記載します。

I cannot access your currently selected actor’s information directly. However, within Unreal Editor, you can view and modify selected actor info via the Details panel and World Outliner.

Programmatically, you can retrieve selected actors’ info using Editor Utility Widgets, Blueprints, or C++ running inside the Editor environment by accessing the editor’s selection APIs. This requires running your code or scripts inside UE Editor.

DeepL翻訳
現在選択されているアクターの情報を直接参照することはできません。ただし、Unreal Editor 内であれば、詳細パネルやワールドアウトライナーを通じて選択アクターの情報を表示・変更できます。

プログラム的には、Editor環境内で動作するエディタユーティリティウィジェット、ブループリント、または C++ を使用して、Editorの選択 API にアクセスすることで選択アクターの情報を取得できます。これには UE Editor 内でコードやスクリプトを実行する必要があります。


日本語でもMaterial Editorについて聞いてみましょう。

Material Editorに関する返答

 

返答自体はしてくれましたが、文章の途中でしゃべるのを止めてしまっていますね。

 

Python

UEのパイプライン自動化をする際にPythonをよく使います。
試しにプロジェクト内のマテリアルの数を数えるPythonを書かせてみましょう。
下記の内容で質問してみます。


Content以下のマテリアルの数を数えるPytyhonコードを書いてください。
Can you write the python code for counting the number of materials under the Content directory?
下記のソースコードを返してきました。

返してきたPythonコードの画像

一旦、この内容を.pyで保存してCMDから実行してみると正しく動作していました。

きちんとマテリアルの数を数えている結果


実際のEditorでの個数

Editorでのマテリアル数

きちんと16個で表示されているのが分かります。


まとめ

まだUE 5.7のPreview段階ですが、一先ずAI Support Pluginを触ってみたいという人向けにブログを書きました。Virtual ProductionだとEditor用にPython Scriptをかなりの頻度で使用しますが、このAI Support PluginはEpic Games公式ということもあり、かなり指示を出しやすく書きやすい印象です。是非皆さんも試してみてください。