前回に引き続き、SkecthUpとUnrealStudioの連携をやっていきます。
実はこういうツールも出ています。
ベータテストですが、UnrealEngine4でリアルタイムでシーンを作り、それをMayaや3dsmaxなど使わず、そのままV-rayでレンダリングできる、というものです。
昨年のSiggraph2017で発表されました。
では、SkecthUpの建築・インテリアの3DデータをUnrealStudioのV-rayでレンダリングできるのか?というのが今回のお話しです。
まず、「V-ray for Unreal」をダウンロードします。Chaos Groupのアカウントを作成すれば、すぐにインストーラーを入手できます。 もちろん、無料ではないのですが、お試しは可能です。
現時点でのUnrealEngineの対応は4.18と19のみです。
インストーラーを起動します。
やはり4.19しかできないようですが、インストールを続けます。
EpicGameLuncherが常駐しているとインストールできないようです。
ランチャーを終了して、インストールを続けます。
UnrealEngine4.19のプラグインは上のディレクトリに入ります。このフォルダごとコピーします。
強引にUE4.20のプラグインフォルダにペーストして、起動してみましょう。
プラグインマネージャーには認識されます。チェックONにしてUE4を再起動します。
プラグインのバージョンが違うので再ビルドの必要性の警告が出ます。
ビルドエラーが出てしまいます。やはりV-ray for UE4.19は4.20の互換性はないようです。
メーカーの対応を待たないとUE4.20では使えないようです。では、UE4.20のアセットを4.19にmigrate(移行)すればV-rayレンダリングできないか?を考えてみます。
今回のSkecthUPの実験のフリーデータはこちらのインテリアです。
上の画像のレンダリングはSkecthUPではないようです。
これをSkecthUPで開いた状態です。
前回ブログの手順に従って、UE4.20にDatasmithで変換します。
今回は裏ポリゴンの問題は無いようです。
UE4.19で空の新規プロジェクトを作成しておきます。
UnrealStudio4.20に戻って、インテリアのアセットを移行してみます。
関連するジオメトリなどのアセットが表示されます。いつも通りです。
ちゃんと4.19へ移行できたようです。
ところが行先のUE4.19を起動すると、空っぽです・・・
移行先のフォルダを見ると、ちゃんとデータとしては来ているのですが、UE4.19側で認識できないようです。
一つ上のフォルダ、ジオメトリだけのフォルダ、ジオメトリ1つだけ、と色々試しましたが、最初の状態と同じで変換されません。
どうやら、Studio4.20から付いた新機能でSkecthUPの変換をしているので、そのアセット自体は過去のUE4では読めない、ということが解りました。
では、強引にUE4.20のプロジェクトを4.19で開く、というのも試しました。
今度はちゃんと認識しました。
なんと、アセットをレベルに出すことができません。
ジオメトリ単位でもNGでした。
万策尽きた、という結論で、SketchUPは4.20以前では使えないようです。
しかし、失敗で終了なのではつまりません。
古典のサンプルですがLightRoomにSketchUPを組わせてインテリアのリアルタイムCGにしてみます。
LightRoomをUnrealStudio4.20のSketchUPプロジェクトに移行します。
このように過去に作ったシーンにSketchUPを組み合わせる、という例です。
LightRoomの壁など全部削除します。
SkecthUPのアセットをレベルに配置します。
ライトの位置、大きさなどをこの下手に合わせます。
Cineカメラを出します。
SkecthUPのマテリアルだと物足らない箇所にLightRoomにあるマテリアルを適応します。
いかがでしょう。あとはVRにするなり、シーケンサーで動画を作成するなど自由自在です。
結局、V-ray for UE4は今回はダメでしたが、次回再挑戦しますのでお楽しみに