先週のUE4StudioのPythonの続きをやろうと思ったのですが、ちょっと気分を変えてVXGI2.0=Voxel Global Illumintaionを試してみようと思います。
そもそもVXGI2.0って何?という方も多いと思います。まずは以下の説明が解りやすいかと思います。
ちょっと英語で解らないと思うので、簡単に言うと、
「ポリゴンでGIを計算すると大変なので、空間をボクセル(箱)にして、その面を使って簡素化した光の反射を求める」ということらしいです。
上の記事、よく見るとGTX980での説明で2014年ですね。
それが今年Ver2.0で新しくなり、UE4にも搭載したということなので、試してみましょう、ということなのです。 GDC218で「Advances in Real-Time Voxel-Based GI 」というセッション動画、 YouTubeにUE4のVXGIテスト動画がありますので、ご覧ください。
では、早速やってみましょう。
これはちょっと手間がかかります。まずはUE4を普段使っている方もC++のプロジェクトを起動してください。
その時に「VistualStudioをインストールして」と出るので、ダウンロードしてインストールしておきます。(これで1時間くらいかかる場合もあります)
GitHubからUE4-VXGIのソースをダウンロードしましょう
https://github.com/NvPhysX/UnrealEngine/tree/VXGI2-4.19
「404エラー」が出てしまいます。
UE4の開発初者向けのIDを作成して、右上のユーザ名とパスワードを入力する必要があります。
詳しくはここを参考にしてください。
ログインできると上の画面になります。この右の緑のボタンをクリックして、DownliadZipします。
これは250MBくらいですが、この後の作業で大きいサイズになるので、ディスクの空き容量にはご注意ください。なんと最終的には43GB以上になります!
ダウンロードが終わったら、GitHubのマニュアルの手順通りに作業します。
2つのバッチファイルを順にダブルクリックして、しばらくコマンドプロンプト(黒い文字だけウインドウ)が処理します。
それが終わったらUE4.slnをダブルクリックすると、すごく時間がかかってVisualStudioが起動しますので、右上のエクスプロラーで右クリックから「ビルド」します。ここでまた長い時間を待ちます。
全て終わるまで3~4時間かかるかもしれません。その間暇なので、同じフォルダにGDC2015の資料の「UE4_VXGI_Overview.pdf」があるので読んでみるといいでしょう。
「Engine」フォルダができます。つまり、これはVXGI専用のUnrealEngine4をソースからビルドしたものです。
この「Binaries」→「Win64」にUE4Editor.exeがあるので、右クリックから「管理者として起動」します。
私はこんなショートカットを作りました。もともとUE4.19他がインストールされていても、動作には問題ありません。
以下のように、いつもと違う起動が始まれば正解です。私はこのあとWindows8.1がクラッシュしましたが、2回目で正常に起動しました
ダウロードしたフォルダにSamplesフォルダにサンプルプロジェクトが2つあります。
CornelBoxはYouTubeに動画があるので、「SciFiHallway」を起動します。
プロジェクト名で記憶がある方もいるかもしれませんが、UE4のマーケットプレイスにあるプロジェクトです。
では、VXGIを使ったら、どういう画像になるのかを動画でご覧ください。
プレイヤーにライトが付いていて、歩いている先に光があたります。ちゃんとリアルタイムでGIと反射がされているのが解ります。
キーボード「Z」でVXGIのDiffuse(拡散反射光)、「X」でSpecular(鏡面反射光)をOn/Offを試せます。
ちなみにマシンはWindow8でGPUはGTX980でメモリは64GBです。それほどのハイスペックではありませんが、コマ落ちせず、これだけのことが実現できます。
これは実用的で凄いのではないかと思います。
次回、もう少し設定など機能を細かく解説していきます。