今週もまず動画から。2018年度版のRedShiftデモリールです。
ゲーム『オーバーウォッチ』のショートムービーは相変わらずRedShiftみたいです。
RedShiftの作品事例はこちらにもっと紹介されています。
さて、今週はMaya RedShiftの「Automatic memory management」について触れてみようと思います。これもver2.5以降の機能のようです。
Render SettingのMemoryのタブがあります。ここでCPU/GPUにどれだけのメモリやテクスチャーのキャッシュを設定するか、でレンダリング速度が変わるのがRedShiftの特徴です。
ところが、どう設定すれば早くなるのか?というのが難しい、というのが現状でした。
そこで、この一番上に「Automatic memory management」にチェックを入れると自動でそれを割り当ててくれる、という機能です。
チェックONでこうなります。
RedShiftは高速なGPUレンダリングなのですが、グラフィックボードのメモリに載らないくらい多いポリゴン数やテクスチャーサイズになると、計算速度が途端に重くなる、という性質があるようです。 (グラフィックボードを複数刺す、という強引な回避策はあります)
RedShiftオフィシャルチュートリアルのサンプルシーンで試してみましょう。
「Automatic memory management」がOFF=7分47秒、ON=6分36秒でした。
1秒11秒の差が出ます。
ちなみに1280x720ピクセルで貼っているテクスチャは2Kが7枚です。
GPUはK4000です。
このブログ研究マシンはGPUが2枚入っています。
今度はGTX980に切り替えで再度レンダリングします。
「Automatic memory management」がOFF=4分9秒、ON=2分26秒でした。
1秒43秒の差が出ます。
いずれGPUの場合も本体CPU、メモリは同じで、Mayaを操作・表示するディスプレイは使っていないGPU側で行っています。
以下の動画でも「Automatic memory management」の解説があります。
OFFだと3分32秒が、ONだと2分42秒になる、という結果です。