本記事は、スタジオブロスが提供する3DCG変換サービスで活用している自社ツール等を紹介する特集の第3回目です。
本サービスで変換データとして提供する、UEプロジェクトのファイル構造やマテリアル等について、解説していきます。
プロジェクトファイル構成
ダウンロードできる変換データには、すぐにUEで実行できるようにいくつかのファイルが格納されています。
UEプロジェクトファイルを開くと、以下の画像のようにレンダリング用シーンに変換アセットが配置された状態で立ち上がります。

アクターには以下がセットされています。
- BP_Light_and_Camera:ライティングやカメラを纏めたBPになってます。
- World:変換アセットの親アクターで、その下に変換アセットが配置されるアウトライナ構造になっています。
変換されたアセットは、Contentフォルダ > BROS_MAtoUEフォルダ以下に変換前のファイル名で保存されています。
フォルダには、Levels、Materials、Meshes、Texturesがあります。

マテリアル
今回変換した、第一回で紹介した室外機アセットのマテリアルは、Sbro_PBRのMaterial Instanceになりました。
このSbro_PBRマテリアルは変換サービスで提供する標準的なPBRマテリアルで、BaseColorやMetallic、Roughnessなどに対応しています。

変換サンプルとして紹介した室外機の変換データのマテリアルを見てみましょう。
BaseColor、Normal、Metallic、Roughnessにテクスチャが当てられています。

BaseColorを変更した色の調整

Metallic、Roughnessを変更した質感の調整

Emissiveの変更など、基本的なパラメーター変更に対応しています。

テクスチャの最適化
また、このSbro_PBRの特徴として、テクスチャの回転にも対応しています。
解説するにあたって、サンプルでテクスチャを回転できるマテリアルを作成しました。
これは、左下を軸にテクスチャを回転できるマテリアルになっています。


BaseColorではテクスチャが正しく動いていますが、同じものをNormalへ適用すると以下のようにテクスチャが変化してしまいました。

これは、Normalテクスチャは回転することで法線も回転してしまうため、Normalが途中から反転してしまったことでこのような見た目になりました。
回転0度の表示

Normalテクスチャの板(回転0度)

回転180度の表示


この問題に対処するため、Sbro_PBRでは法線を解析して、法線が回転しても本来の向きになるようリアルタイムで計算して出力することでNormalテクスチャを最適化しています。
回転0度の表示(最適化済み)


回転180度の表示(最適化済み)


ご覧のように、テクスチャが回転しても法線も正しく回転しています。
処理負荷への対策
現在のSbro_PBRは、ガラスなどの半透明の変換には対応していません。
これは、通常のPBRで半透明に対応してしまうと、計算負荷が高くなるためです。
重たいマテリアルになってしまうことを避け、リアルタイムレンダリングへ最適化させているので、Sbro_PBRではあえて対応していません。
ただし、それでは変換結果として十分ではないので、Sbro_Glassというガラスなどの半透明表示用のマスターマテリアルを独自に用意しています。

Shader Complexityでパフォーマンスを見てみると、右側のSbro_Glassマテリアルの処理負荷が高いことがわかります。
しかし左のSbro_PBRは床のマテリアルよりも明るい緑色で、軽量に作られていることが分かります。半透明機能を別マテリアルに分離したことで、Texture回転などの機能を盛り込んでもSbro_PBRは軽量なマテリアルを実現しています。

この他にも、Sbro_PBRマテリアルには実制作にも有用な機能が多数実装されています。
是非ご活用ください。
Static Mesh
次に、メッシュのご紹介です。

メッシュのUV Channelは使用されているChannelのみの状態になります。

現在、3DCG変換サービスではメッシュのコリジョンには対応しておりません。
UCX_など、カスタムのコリジョンとして最適化するなど、別途カスタム変換としてご要望を承りますので、ご相談ください。
最後に
3DCG変換サービスで提供する、UEプロジェクトの紹介、解説をしました。
これにて、3DCG変換サービス全3回のテックブログは以上となります。
ご覧いただきありがとうございました。
なお、法人向けの3DCG変換サービスとして、9月25日より正式に提供を開始しましたので、ぜひ広くご活用いただければと思います。
これからも弊社3DCG変換サービス、ならびにテックブログをぜひよろしくお願いいたします!